人の輪

今も東京は余震が続いています。
少し揺れるたびに、恐怖で体がぶるぶる震えてしまいます。
さっきも携帯から、緊急避難の音が流れて、その直後にけっこう揺れて・・・この先どうなってしまうんだろうと泣きそうだけど

わたしたちの大好きな銚子もたくさんの被害に遭われ、東北の方々もわたしたちよりもっと恐い状況の中、夜を迎えている・・・負けちゃいけない。
こうして無傷で、皆さんに言葉を発信できることに、感謝をしなくちゃいけない。


最初の地震発生当時、職場にいました。
いつもより長い揺れに、尋常でない不安を感じ、慌てて仲間と外にでました。
頑丈なビルが大きく揺れ、窓ガラスが今にも割れて落ちてきそうでした。
信号機もグニャグニャ揺れ、向かいに建ったばかりの新築のビルが、メトロノームのようで、本当に、本当に恐かった。
他のビルにいた会社員の方たちも同じように外に避難していて、街中騒然となりました。
会社にヘルメットが常備されているのでしょう。
その方たちが一斉に徒歩での帰宅を始めました。
コンビニには携帯の充電器、パン等の食料品を求める人が殺到。
あっと言う間に棚が空に・・・。

仕事を終えた私も、交通機関が完全に麻痺しているので、徒歩で新宿を目指すことに。
普段なら電車で5分の距離だけど、1時間以上もかかってようやく目的地に到着。
たくさんの人が駅を目指し、大移動する様を見て、昔、フジでやっていた「マグニチュード」という深夜アニメを思い出しました。
嘘のような世界が今、目の前にある現実。
私、何の準備もできていない。

携帯がまったく使い物にならない為、こういう時の安否確認の手段は公衆電話。
こちらも長蛇の列。
せっかく列んで順番がきたのに、稽古場キャンセルの電話をしている自分が悲しい。
家族への電話はそのあと、新宿の喫茶店でようやくすることができました。
どうなっているか知るのが恐かったのと、どこかで、絶対生きているって自信があったから。


何回かの呼び出し音のあと、母が出ました。
母も兄も無事とのこと。本当に良かった。

江東区の実家のトイレタンクの水が逆流して、少し浸水したそうですが、それ以外の被害はなかったようです。


さて、わたし。
生きてるよ!とみんなに連絡を入れたところで携帯の充電が切れました。
新宿の喫茶店には次から次へと、夜を明かす場所を求める方が入ってきますが、満席の為断られる姿を何人も何人も見ました。
駅にも入れない、カラオケボックスも、ファミレスも、漫画喫茶もどこもいっぱい・・・。
あの方たちがどこかにたどり着けているといいな・・・。

カラオケボックスの街頭テレビ、アルタの巨大画面前には情報を求める人の山が。
わたしはまだ電源の残ってるひとにワンセグを見せていただきましたが、そこで東京以外の各地の被害状況を見て絶句。


これが今、日本で起きていることなの・・・?


夜中に地下鉄が復旧し、ようやくお家に帰ってくることができました。
予想していたとおり、炊飯器がひっくり返っていたり、テレビが台から倒れ落ちていたり、調理用の砂糖、塩がぶちまけられていたり、ぐっちゃぐちゃでしたが・・・ガラスが割れる等の最悪な状況は免れたようです。

夜中じゅう片付けに追われました。

津波でなにもかも失ってしまった方に比べると、こんなこと・・・。


今も緊急を知らせるニュースがとまらない。
次から次へと襲ってくる余震に泣いてしまいそうです。


私が大好きな方たちが皆無事で、本当に良かった。
大切な方の安否がまだわからない方にまた笑顔が戻りますよう・・・これ以上被害が拡大しないことを心から願っております。