今月のお題『ふるさと』

月一配信キューブリックのきゅ〜め〜る
今月のお題は『ふるさと』です。

次回公演『葡萄酒いろのミストラル』のテーマでもある「ふるさと」。
今月は、それぞれの「ふるさと」について語ります!
ですが、まとめ下手なわたし、うまく言葉がまとまらなくて・・・1日過ぎてしまいごめんなさい!



この一年で、ふるさとという場所がどれほどかけがえのない大切な場所か、考える機会が多くなったように思います。


わたしのふるさとは東京です。
東京の下町・江東区深川が、わたしが生まれ育った町。
深川丼江戸三大祭りの一つ「深川八幡祭り」が有名な、江戸の文化が色濃く残る、そんな場所です。
住んでいたお家のすぐ近くに商店街があって、子供の頃はお母さんのお買い物にしょっちゅう付いていっては、お魚屋さんの活気やお肉屋さんの揚げたての匂い、お豆腐屋さんの水槽みたいな大きなケース、駄菓子屋さん、練り物屋さん、そんな色彩豊かなお店の様子を楽しんでいました。
おつかいで八百屋さんに行ったときなんかは、近所の同級生の男子に見つかって、「や〜い。野菜市場〜!」「市場が市場を共食いしてる〜!」とかなんとか、しょっちゅう冷やかされたものでした。
商店街の真ん中に銭湯があって、お家にもお風呂はあったけど、週末はお父さんに連れていってもらった記憶が残っています。
プロペラがゆっくり回っている高〜い天井、籐の籠。大好きな場所でした。
もちろん、お風呂上がりには、銭湯の横の駄菓子屋さんで、アイスクリームを買ってもらうのが一つの流れでした。
だけど、わたしがすくすく成長していくのと同時に、商店街も、働いてる人も歳を取って、人が減り、後継者のいないお店はどんどんお店を締めていきました。
人の流れがすっかり変わり、私が小学校を卒業する頃には、シャッター通り寸前に。
ちょうどその次期に、同じ町内の別の場所に引っ越しすることになり離れてしまったのですが、あの地域が大好きだった私は、何かある度に、近くの道を通って移動していました。
変化してしまう風景が心配だったのかも知れません。
残っているあの日の景色にホッとしたかったの知れません。


わたしが高校卒業かそれくらいの頃、児童数減少のため、6年間通った小学校が廃校に。
カーナビの地図に写るのに、校舎もまだ残っているのに、もうこの世にはない存在に。わたしが近づけない場所になってしまいました。
今はアメリカンスクールとして生まれ変わったようですが、
母校ってやっぱり特別だから、やっぱりめちゃめちゃ寂しいのです。


通っていた中学校も何度も廃校の噂があって、母校が2つもなくなってしまうのはさすがにキツいなぁと、縁のある地がどんどん奪われる・・とビクビクしていましたが、こちらは今もまだ踏ん張りがんばっているようです。
先日地元に帰る機会があって、バスの中から校舎が建っているほうを覗いてみたのですが、前の空き地が買収され、学校のコートになっていました。おおお!やるじゃん!
まだまだ共に歳をとれるようです。


わたしにもし子供ができたら、その子と自分の母校を見てみたい。
そんな気持ちが芽生え始めています。
最近、当たり前を当たり前と思っちゃいかんと思うようになってから、
これからの生き方について、考え方が変わってきたように思うのです。


時間も、命も、景色も、永遠ではないから。
だけど、ささやかなことでも、夢をもてたら、これからの力になると信じています。
震災から明日で1年。
大切な景色、大切な人、大切なふるさとと共に、それらの為に、闘っていらっしゃる方々の穏やかな生活が保たれますよう、安心して暮らせる世の中になることを切に願って、わたしもわたしにできることを精一杯やっていきたいと思います。

育ててくれたふるさとに感謝して。