自宅警備。


嵐が過ぎ去った東京。
本当は稽古のはずだった昨日。安全を優先して稽古がなくなり、自宅で自主練となりました。

帰り道、せっかく回り道を選んだのに、電車は途中で運転中止になるし、お店はどこもシャッターをおろしているし、普段この時間に歩いていないような人たちが街中にいたり、近所のコンビニは長蛇の列を作っていたり・・・日常ではないへんてこな風景ばかりが目に飛び込んできて、なんだかどっと疲れた一日だったなぁ。


家の中でニュース見ながらひとりで腹筋して、台本読んで、ONともOFFともいえないような気持ちでもやもや。
もちろん、家で練ってくる事前の準備はとっても大切なのだけれど、
相手がいる稽古場って有り難いなあと実感したのでした。
共有したくてたまらないのだろう。


いろんな想像をめぐらせているうちにいつの間にか寝てしまって、
昔行ったことがあるような、夢の中の世界だけのような、緑いっぱいの公園と、ちょっとセピアがかったちいさな町で、こどもの頃のわたしが歩いている、そんな夢をみました。
長い夢だったとおもったけれど、起きたらほとんど忘れてしまった。
わたしにとって公園をかけていたあの頃は、ずいぶん遠い遠い世界になってしまった。
思い出すと胸が苦しくなるから、蓋をしようと思っていたのに、
ミストラルという作品は、それを引っ張り出そうとする。
『ベイクド・マンション』のときもそうだったけれど、楽しいのと同時に、楽しければ楽しいほど、苦いのかもしれない。


今日も稽古はおやすみ。
今日はどんな過去に戻るのかな。