第一発見者?!

結婚を控えた友人と美味しいお酒を飲んだ帰り道
 
 
鼻歌を口ずさみながら、いつも通る家路に入ったとき
 
いつもの日常が日常ではないことを知らせる異物が目に飛び込んできました。
 
台風でもないのに大きな植木鉢が倒れいて、おかしいなぁと思ってふと左を見ると、人の足が…
何と植木鉢の下に、更に若い女性が倒れているではありませんか
 
 
えぇーっ
事件…事故…
どどどどどうしよう
 
 
と、とりあえず意識があるか確認せねば
 
 
…おしりをぺちぺち叩いて呼び掛けるも応答無し
 
 
でも息はしてる
 
ひとまずホッ
 
 
酔っ払いかなぁ…
散乱している荷物から推測。
それにしても携帯ひどいことになってるよ
開きっぱだし電池パック剥き出しだし
 
 
どうしたらいいんだろう
 
 
一軒家の敷地内に倒られていたので、ここのお家の人かもと思い、インターホンを押しました。
 
 
このお家のご主人さんが対応してくださったのですが、身内の方ではないとのこと…
これはいよいよやばい
 
 
女性が起きる気配もないし、このままでも埒が明かない
こういうときどうすれば
ご主人と相談して、警察を呼ぶことにしました。
 
 
 
もう大丈夫でしょう…ということで、ご主人にお任せし、わたしは一度帰宅したのですが、通報者であり、第一発見者だから…やっぱだめでしょ!
荷物を置いて、また現場に戻ることにしました。
 
 
 
まだ警察の方は見えず、
その間に、ご主人とその息子さんが女性の為に、蚊取り線香と頭を支える枕、そしてお水を用意していました。
夜遅い時間、しかもきっと貴重な連休、ゆっくりしたいはずなのに、家の前でこんな大騒ぎになり、ご近所の目もあるでしょうに、嫌な顔せず、本当に親切に看病してくださる姿に、わたしは心洗われました。
 
 
古き良き昔はご近所付き合いなんて当たり前で、人との繋がりが濃密であったのに、現代は隣に住んでいる人の顔を知らない、希薄になった…なんて言われているけど、今だって捨てたもんじゃないよ
知らない人間同士だけど、こうして手を取り合える。
 
 
人ってこうだよね
心がきゅるきゅるしっ放し。
でもどこかで冷静なわたしが、こういうときの人の状況を、引き出しにストックしようとしているの。
ちょっと悲しくもある…。
 
 
そうこうきゅるきゅるしている間にお巡りさん到着。
 
 
女性はお巡りさんをお巡りさんと認識できないくらいの泥酔状態
 
 
お巡りさん、大変な職業です。
女性が自分の身元を言えない状態のため、家族に連絡もできず、送るべき住所もわからない…そこで、免許証等を探すことになるのですが、
鞄の中を見るわけで、あとで問題にならないように、第三者にチェックしてもらうんですね。
わたしが確認するなか、まずお財布を調べます。
 
 
…身分証明書、こんなときに役立つんだなぁ…しみじみ。
ところがこの方慎重な方なのね。
あるべき場所にない…?なかなか見つからない
 
 
 
女性の携帯の着信履歴から知り合いに電話して迎えにきてもらったほうが早いんじゃないかって思ったけど、お巡りさんは携帯をいじろうとしませんでした。
 
駄目なんだぁ、そういう規則があるんだ…法律違反になるのかなぁ
この件を通して人生勉強までさせていただいていますよわたし。
 
 
 
諦めかけた財布からようやく免許証が見つかりました。
そして急展開!社員証も見つかりました。
 
職場がすぐ近くにあるようで、運よく同僚の方が迎えに来てくださり、この一件は落着となりました。
 
 
 
命に関わる大事件でなくて本当に良かったです。
濃い夜だったぁ〜。