毎月9日がシアターキューブリックのメルマガ配信日になっていますが、今月は特別に19日に配信となりました。
コロナの収束を願っておりますが、敵は本当に手強いですね…
コロナの猛威で昨秋一度延期となり、今年10月に上演を目指していた大切な作品『葡萄酒いろのミストラル』ですが、再び公演を延期することになりました。
こんなときだからこそ、も本音であり、
こんなときだからこそそりゃ我慢だよ、も本音です。
当たり前がもう当たり前ではない日常で、
想いは常にぐるぐるぐる…ですが、
その先にあるのはやはり、命は大切に、です。
こどものころは難しくてなんだか暗くて苦手だった宮沢賢治のおはなし。
だけど、おとなになればなるほど、どんな時代にも賢治さんの物語は近くにあって、
こころに寄り添ってくれるんだなぁ…と思うようになりました。
コロナが猛威をふるうようになって、命について考えることが多くなって、そんなとき、ふと賢治さんのことを思い出す時間も増えたように思います。
公演はまたまた先になってしまいますが、
宮沢賢治さんの物語に触れ、自分のお気に入りを見つけてあたためて、ゆったりお待ちいただけますと幸いです。
さて、
今月のお題『こわいはなし』ですが、
前にもお話したことがあるかもしれませんが…
わたしが幼稚園か小学1年生ぐらいだったときのお話を。
当時、両親共働きで、お留守番が多かったわたし。
幼馴染の女の子のお家に遊びに行くか、兄のうしろをひっついてまわるか、一人でごっこ遊びなんかをして過ごしていたのですが、その日は一人で家の前の道路にロウで絵を描いたり、隣の空き地でお花やら虫やらを探して遊んでいたように思います。
そのとき角から、友達といるときにときどき「お菓子を買ってあげるよ〜」と、声をかけてくる外国のお兄さんがやってきたので、恥ずかしかったのかとっさに玄関に逃げ、一度扉を閉めたのですが、通り過ぎるのを見ようと少しだけ開けたところで、目が合って扉を開けられ、
お家に遊びにおいでよ、と声をかけられました。
行かない、と言っても、
「おんなじくらいの男の子がいるよ。」とか、「白い子犬もいるよ」と言われ、
あれれ?うそだ!男の子なんて見たことがないぞ。学校行ってないのかな?なんで行ってないのかな?本当だったらどんな子なんだろう?ううん、いないに決まってる!
お家近いのに子犬の鳴き声も聴いたことない、いつからいるんだろう?…と、好奇心をかりたてられ、疑いながらもどうしても確かめたくてついて行ってしまいました。
手を繋がれ、うちの目の前の小道を右に曲がったところで、あまりの静けさにだんだん怖くなってきて、やっぱり行かない。と伝えるも、
「怖くないよ、大丈夫だよ。子犬もいるよ。」と、少しずつ引っ張る手の力が強くなってきて、「大丈夫、大丈夫だから。」と、ぐいぐいどんどん引っ張られて、もう玄関目前というところで幼いながらも、これ以上進んだらやばい!と全身で感じて、「怖いー‼︎帰りたいー‼︎」と精一杯の大声で泣き叫び、手をなんとか振り払ってダッシュで来た道を戻って玄関の鍵を閉めて逃げました。
帰宅した母に、こんな怖いことがあったよ、犬、本当にいると思う?男の子なんて見たことないよね?と伝えたら、近所で割と大ごとになって、あの小道の並びの建物に住んでいる怖いおばさん(もしかしたら大家さんだったのかな?)に、
「バカ‼︎‼︎‼︎ついて行ったら駄目だろ‼︎‼︎死んでたかもしれないんだぞ‼︎‼︎‼︎」と、頬っぺたを叩かれ、しこたま怒られました。
大きくなるにつれ、自分がどんな被害に遭いかけたのか意味がわかり、今思い出してもゾッとします。
以上、開けたら駄目な扉のお話でした。
辛いニュースばかりで心がしんどいですが、
温かいものを摂って、睡眠もしっかりとりましょ。
好きな音楽を聴いたり、テレビや映画を観たり、漫画や本も読んだりなんだり…
皆さんのまわりに心落ち着くものがありますように
大切な人の大切な人も元気でありますように
ご無事をお祈りしております。