夏らしい大きな雲
真っ青な空
まとわりつく熱風
お祖母ちゃんの80回目のお誕生日。
入院している病院まで、向日葵を持って、お見舞いに行ってきました。
会うたびに、私が大きくなってしまったこと、
お祖母ちゃんが小さくなってゆくことを感じて、限られた時間を知ります。
うちの家族は心配ばかりかけているから、
おばあちゃんは、わたしの幸せを切に願っていて…まだ元気だった頃は、芝居なんか早く辞めて、いい人見つけて結婚しなさい!安定したお給料の職に就きなさい。
と、よく言われたものです。
…もちろんわたしは反発して、おばあちゃん不幸者なわけですが…。
今日は終戦記念日。
当時のお祖母ちゃんは16歳くらいだったそう。
学びたくても学べない時代。
だから、託すのだ。
こんなにきれいな青空なのに、降ってくるものは平和とはかけ離れた、死の贈り物。
あたり一面、燃え尽きた地。
少女時代のおばあちゃんはどんな気持ちで空を見上げていただろう。
今、お祖母ちゃんは、舌の病気で、舌を半分失くして、話すことも一苦労。
でも、力強く生き抜いている。
わたしはお芝居で生きたいと思っている。
昔の人とは比べものにならないほど、自由に生活している。
わたしが話すことができなくなったら、何ができるだろうか。